🐕🦺子犬は母犬と少しでも長くいた方がいいの?
- 悠理亜 高橋
- 7月27日
- 読了時間: 3分
──日本犬だけなぜ「生後50日ごろ」からお迎えがOKなのか──
こんにちは。
今回は、多くのご家族様からいただくご質問の一つ、
「子犬は、できるだけ母犬と一緒にいた方が良いのでは?」
という疑問について、特に日本犬(柴犬など)における事情を交えて、詳しくお伝えしたいと思います。
🐾基本的な考え方:母犬と過ごす時間の大切さ
子犬にとって、生まれてからしばらくの間母犬や兄弟と過ごす時間は非常に大切です。
社会化期における「咬み加減」「距離感」「関係性」を学ぶ
母乳から免疫や栄養を受け取る
安心できる環境の中で、心身ともに安定して育つ
こういった理由から、欧米では一般的に生後8週(56日)以降での譲渡が推奨されており、日本でも「動物愛護管理法」により生後56日未満での販売や引き渡しは原則禁止となっています。
🇯🇵なぜ日本犬(柴犬など)は「50日前後」からお迎えすることがあるのか?
「じゃあ、なぜ柴犬は50日ごろからお迎えOKなの?」
そう疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
実は、ここには日本犬の特性と歴史が関係しています。
🐕1. 日本犬の性格と社会化の“ピーク”
柴犬を含む日本犬は、非常に繊細で警戒心が強く、独立心が強い性格を持っています。
そのため、社会化期(生後3〜12週)に人と接する経験や環境への慣れを早く始めることがとても大切です。
特に、日本犬は生後60日を過ぎたころから「防衛本能」が強まり、慣れない人・環境に対して拒否反応を示しやすくなる傾向があります。
これは「柴犬は飼いにくい」と言われる要因の一つでもあります。
そのため、50日前後の“吸収力が高く、人との絆が育ちやすいタイミング”でお迎えし、家庭の中で社会化を始めることが望ましいと考えられているのです。
🐶2. 欧米犬種との違い
ラブラドールやゴールデンなど欧米原産の犬種は、
人との協調性や従順性を高くするように長年繁殖されてきました。
一方、日本犬は山野で猟に使われるため、独立心・警戒心を重視して育種されたという背景があり、
欧米犬種とは性質が根本的に異なるため、同じ基準で考えるのは難しいのです。
🌱さいごに
「少しでも長く母犬といた方が安心では…」と感じるお気持ちは、とてもよく分かります。
ですが、犬種の特性・性格・社会化の時期を理解したうえでお迎え時期を考えることは、
その子にとってもご家族にとっても、幸せなスタートにつながります。
私たちも、子犬の個性に合わせて
「今がその子にとって最も良いタイミングか?」を一頭一頭見極めながら、ご案内しております。
ぜひご不安な点があれば、どんなことでもご相談くださいね。
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